日頃の備え

災害に備えよう!停電対策完全ガイド ポータブル電源は役に立つのか!?

どうも!Mogera47です!
自衛隊で15年、防災航空隊で10年、自治体の防災課で2年、と災害対策一筋でやってきた防災士です。

台風とか地震があると停電することがあるよね?
ポータブル電源が停電対策になるって聞いたけど、実際役に立つのかな

状況と使い方次第だけどポータブル電源は役に立つと思うよ。
選択肢の一つに入れても良いんじゃないかな。

ここではポータブル電源が災害の場面でどう役に立つのか、徹底解説します。
なお、本記事では広告を含んでおります。それではごゆっくりどうぞ!!

停電は突然やってくる!

停電は台風や地震などの災害時だけでなく、落雷や電力供給の問題によっても発生します。あなたの家庭では、もしもの停電に備えていますか?
ガスや水道に比べて電気の復旧は比較的早いのが特徴ですが、停電ではこんな困ったことに…

  • 照明が使えない→夜間の避難や屋内生活が不便になる
  • スマホの充電ができない→家族や友人と連絡が取れない
  • 冷蔵庫が止まる→食材が傷んでしまう
  • 石油ファンヒーターやエアコンが使えない→寒い!

要するにキャンプのような生活ですね。

停電への備え

停電時に困らないよう、最低でも普段から次のような準備をしておくことをお勧めします:

  • 懐中電灯とランタン:電池式やソーラー充電式のものを用意し、予備の電池も確保
  • モバイルバッテリー:スマートフォンやタブレットの充電用(大容量タイプが安心)
  • ラジオ:情報収集のために、電池式や手回し発電のものが便利
  • 冷凍庫に保冷剤:停電時に冷蔵庫に移す
  • カセットコンロ:電気が使えない場合の調理手段として用意

最後のカセットコンロ(+ガスカートリッジ)はオール電化の家庭では必須です。
また、そうではないご家庭でも都市ガス停止時に対する備えにもなるので、準備しておきましょう。

ただ、これだけでは不足するかも知れません。たとえば、酷暑時であれば冷蔵庫の中はどんどん温度が高くなってしまいます。扇風機もなければ熱中症の危険があるかも知れません。

真冬であれば、暖房器具が動かせなくて寒くて辛い思いをするでしょう。

このような停電時のリスクを軽減するために役立つのがポータブル電源です。

ポータブル電源とは?

ポータブル電源は、大容量のバッテリーを搭載した持ち運び可能な電源装置です。
コンセントやUSBポートを備えており、停電時でもスマホを充電したり家電を動かすことができます。
太陽光発電と組み合わせて使う家庭用蓄電池と違って、容量は小さいですが持ち運びができるので、避難所やレジャーシーンでも活躍します。

発動発電機との違いは?

停電時の備えとしては、発動発電機、いわゆる発発も一つの方法です。

発発は出力と運転時間の点で有利な一方、騒音や排気ガスが問題になるので、一般の家庭、特に集合住宅や団地の中で発発を使用するのはあまり現実的ではないかも知れません。

停電対策としてポータブル電源は手軽で扱いやすいのが特徴です。以下に、停電対策として見た場合のポータブル電源と発発との比較を示します。

ポータブル電源VS発発 (停電対策)

ポータブル電源発動発電機
エネルギー源電気ガソリンまたは軽油
エネルギー再補給太陽光発電と組み合わせれば災害時でも充電は可能だが、充電に時間がかかるし、天候に依存。・給油はすぐに可能。
・ガソリンは危険物であり保管には注意が必要。また、ガソリンの使用期限は数ヶ月程度とされており、長期間の保管に向かない。
・災害時はガソリンの入手が困難。
出力発電機よりは小さい(容量によって異なる)蓄電池よりは大きい
運転時間放電の仕方による。たくさん使うほど短くなる燃料がある限り運転可能
重量1kg〜10kg10kg〜20kg
排気なし
=室内でも安全に利用できる
出る
=室内使用不可
騒音なし
(冷却ファンの音が出る場合も)
あり
メンテナンス不要定期的な作動確認やエンジンオイル交換の他、ガソリンを入れたまま長期間放置することは推奨されていない。

ポータブル電源の選び方

ポータブル電源には様々な種類がありますが、選ぶ際には次のポイントをチェックしましょう。

バッテリー容量(Wh)

  • スマホ充電だけなら小型(200Wh程度)
  • ノートPCや小型家電も使いたいなら中型(500Wh〜1000Wh)
  • 電気毛布や電子レンジも動かしたいなら大型(1000Wh以上)

出力(W)

  • 低出力(100W〜300W):スマホ、LEDランタン向け
  • 中出力(300W〜700W):ノートPCや小型家電向け
  • 高出力(700W以上)  :電気毛布や電子レンジなど消費電力が大きい家電もOK

出力波形と電圧

国内の家庭電化製品は電圧100Vの正弦波に合わせて設計されているので、出力電圧は100Vで、波形が正弦波のポータブル電源を選ぶことを推奨します。

海外製品では、110Vだったり200Vだったり、波形が「正弦波」ではなく、「矩形波」の場合もあるので注意が必要です。電圧が100Vではないものは論外ですが、家電を矩形波など波形が異なるポータブル電源で稼働すると不具合が発生する恐れがあるので、「正弦波」が推奨です。

充電方法

コンセント充電

災害に備えて普段から充電しておけばOKですが、多くのポータブル電源は長期間使わない場合、バッテリーの劣化を抑えるため電池残量を60〜80%くらいに保つようにすることが推奨されています。

ソーラーパネル充電

「1回使っておしまい」では困るので、ポータブル電源と充電用のソーラーパネルをセットで準備しておくことを強くお勧めします。

車のシガーソケット充電

日が陰っていたり、夜間に充電する必要が生じた場合は自動車で充電することも可能です。ただし、災害時はガソリンの調達が困難になることから、充電のためだけにアイドリングをするのではなく「移動に合わせる」など無駄なく、計画的に行うとよいでしょう。

ポータブル電源の具体的な使い方

暖房

・石油ファンヒーターは、点火時には一時的に300W以上を消費しますが、一旦点火してしまえば運転時の消費電力は60~100W程度ですから、こちらもポータブル電源で運転可能です。ただし、電源を使い切ってしまうとファンが停止し内部が異常加熱してしまうため、電池を使い切る前にファンヒーターの電源を切る必要があります。

・ホットカーペットはサイズと出力によって100~700Wと消費電力は大きく変わりますが、温める面積を必要部分だけにしたり、ひざ掛けや毛布と組み合わせれば省電力で暖かくできます。例えば1kWhのポータブル電源に200~300Wのホットカーペットを使用した場合、2~3時間程度使用できます。

炊飯

ポータブル電源の容量が十分大きければ炊飯器にも使用できますが、炊飯器は大電力を消費して他の用途に使えなくなってしまうため、炊飯はガスと鍋で行うとよいでしょう。
ただ、鍋でご飯を炊く方法は失敗しやすいので、湯せんでご飯を炊くのがお勧めです。具体的な方法はこちらで紹介しています。

災害時に炊飯器を使わずご飯を炊く!キャンプでも使える超簡単な炊飯方法

冷房

エアコンは1~3kWを消費する上、200Vのものもあるためポータブル電源で運転するのは無理です。しかし、扇風機なら十分運転できます。例えば1kWhのポータブル電源に、消費電力20Wの扇風機を繋いで使用する場合は、40時間程度は動かすことができます。

冷蔵庫

夏場であれば、停電だと分かった時点ですぐに冷蔵庫に給電を開始しましょう。冷蔵庫はある程度温度が上がってしまうと、また温度を下げるためには大きな電力を消費します。

冷蔵庫の消費電力は、サイズと周辺温度によって大きく変わりますが、例えば容量170リットルの家庭用冷蔵庫(15W-520W)を1kWのポータブル電源で使用するとした場合3~70時間は使用できます。

無論、ポータブル電源による給電中の開閉はできるだけ避けます。

停電対策としてポータブル電源は有用か

ここまで見てきた通り、ポータブル電源は家庭内のすべての電力を供給することはできませんが、工夫すれば災害時の備えには十分有用だと言えます。特に、ソーラーパネルと組み合わせれば長期の停電でも活躍してくれると考えられます。

また、ポータブル電源とソーラーパネルは、防災用品だけではなくキャンプや車中泊でも大活躍するでしょう。防災用品とキャンプグッズは重複するものが多く、このポータブル電源はその筆頭と言えますね。

停電時の備えに!Jackeryポータブル電源

ポータブル電源の中でも、**Jackery(ジャクリ)**は信頼性の高いブランドとして人気です。

例えば「Jackery Solar Generator 1000 New 200W ポータブル電源 ソーラーパネル」は、

  • 大容量バッテリー搭載(1070Wh)
  • 定格出力 1500Wでほぼすべての家電に対応
  • 100VAC、正弦波出力
  • 家庭用コンセント(100VAC)×3、USB-A×1、USB-C×2、シガーソケット×1を備え、様々な機器に対応
  • ソーラーパネルや自動車からの充電対応で、長期間の停電時にも活用可能
  • 軽量(10.8kg)&コンパクトで持ち運びやすい

といった特長があり、災害時の備えとして非常におすすめです。

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他にも容量や定格出力別に各種取り揃えております。

まとめ

停電時の電源確保は、災害対策の重要なポイントの一つ。ポータブル電源があれば、スマホの充電や照明確保はもちろん、寒さ対策や情報収集もスムーズに行えます。

特にJackeryのポータブル電源は信頼性が高く、ソーラーパネルとの組み合わせで長期間の電源確保も可能。
「いざという時の備え」として、ぜひ検討してみてください。

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ABOUT ME
もげら47
自衛隊で大型輸送ヘリの機長として15年勤務。その間、震災や林野火災など数多くの災害派遣に出動。その後消防防災航空隊に転職し、消防防災ヘリの機長として、10年以上にわたり山岳救助、空中消火活動などに従事。 次いで2年間地方自治体の防災課で防災関連の事務事業を推進するなど、防災一筋の人生。 現在はこうした経験を活かし、防災士ブロガーとして防災関連の情報を発信しています。 【保有資格】 ・防災士 ・事業用操縦士(回転翼機+飛行機) ・航空無線通信士 ・乙種第4類危険物取扱者 ・他
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