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どうも!もげら47です!
自衛隊で15年、防災航空隊で10年、自治体の防災課で2年、と防災一筋でやってきた防災士です。
はじめに
飲み水の備蓄はしていても、トイレや掃除、洗い物など“生活用水”が足りずに困るケースはとても多いのです。
そんなとき役立つのが「雨水貯水タンク」。
実はこのタンク、災害時の備えとしてはもちろん、普段の暮らしにも活用できる優れモノなんです。
私(もげら)は防災士としての経験を活かし、実際に家庭用の雨水タンクを購入・設置してみました。この記事では、購入から設置までの手順と、実際に使って感じたメリット・注意点まで、リアルな体験をもとにわかりやすくご紹介します!
雨水貯水タンクの設置手順
私が選んだのは、「コダマ樹脂工業 雨水利用タンク ホームダム RWT-110」という雨水タンク。

設置は難しそう…と不安でしたが、やってみたら意外と簡単でした。
ここからは、設置の流れを写真とともに解説します。
ステップ1:雨樋(あまどい)を清掃して準備万端に!
何よりも最初に雨樋を清掃しておきましょう。雨水貯水タンクは雨樋から給水するからです。
雨樋は高所にあるため中々見ないと思いますが、泥や枯葉などが溜まっていることがあります。
わが家も10年以上放置していたせいか、泥が堆積して詰まり、雨の日には樋から水が溢れる状態になっていました。という訳でまず最初にこれを清掃しました。
ただ、高所作業になるので必ず安全を確保し、かつ単独作業を避けてください。自信のない方は専門業者に依頼するとよいでしょう。
また、清掃直後は雨が降ると清掃で浮いた雨樋の泥が流れ出てくるため、タンクの接続は雨樋からでてくる水が透明になったことを確認した後にすることをお勧めします。
ステップ2:開封と確認
商品はこんな荷姿で届きました。

本体の上部についている点検蓋を開けると、中に集水器、接続ホース、ワイヤーバンド、止水キャップが入っています。

ステップ3:設置場所を決めて必要工具を準備
直射日光が当たりにくく、雨樋が近い場所がベスト。
私の家では家屋北側の裏庭に設置しました。
使用する工具類は次の通りです:

ノコギリは、自宅には写真の木工用しかなかったのですが、本当は刃が薄く目の細かいものがおすすめです。木工用だと引っかかってうまく切れませんし、下手をすると雨樋を割ってしまいます。
ステップ4:架台を準備
蛇口を使用するためには、本体にはある程度の高さが必要です。
地面に直接置いて使用するのは、無理があります。
そのための架台としてブロックを使用する例が多いようなので、筆者もその例に倣い、ホームセンターでブロックを4つ購入してきました。
4つで1200円くらいでした。

ステップ5:雨どいとの接続
設置の仕方は梱包用の段ボールに記載されているので、それに従って作業を進めます。

雨樋の直径に応じ、カットする高さが厳密に決められています。
それは雨樋の直径によって、集水器のノズル(雨水がでてくる口)の高さが変わるからです。
なので、雨樋の直径を測ってから、説明書に従ってカットすべき高さを計測し、マスキングテープで印をつけます。

目印に沿ってカットしていきます。
先に述べましたが、雨樋を切断するのに木工用のノコギリは適していません。
目が粗くビビリが出るのでとても切りにくいからです。
劣化した雨樋だと割れるかも知れません。

100円均一のお店で売っているようなものでもいいので、刃が薄く目の細かい金ノコがおすすめです↓

切り取った部分に集水器を挿入し、接続ホースでタンクと接続します。説明書通りに進めれば、特に難しい工程はありません。なお、接続ホースはタンクの左右いずれでも取り付け可能です。取り付けない方の穴は止水キャップで塞いでおきます。

ステップ6:完成!
設置から3日後、待望の雨が降りました。
試しに接続ホースを外すと、集水器の働きで接続ホースにちゃんと水が流れていることが分かります。

集水器からタンク内に給水する仕組みはこんな感じです↓

雨が降り始めて約4時間、その間の総雨量20mm程度でしたが、点検キャップを開けて中を見るともう満水でした。

コックを開くと、勢いよく水が出てきます。

ちなみに、本体には満水になったときのオーバーフロー用のドレインは空いていません。
ではどうやって水の流入を止めるかと言うと…
集水器とタンク内の水位が同じになったら、水が流入できなくなるだけです。
接続ホースに入れない水は、雨樋を伝って落ちていきます。

これが正常に機能するためには集水器の高さをキッチリ設定しておくことが重要です。だから雨樋をカットする高さを厳密に決めてあるのですね。
この機構のおかげでオーバーフロードレイン(満水時にこぼれていくための穴)が不要になり、虫など異物が入ることはありません。
一切の可動部分もなく、かつタンク内の清潔も維持できる、非常によく考えられた設計です。

なお、接続ホースが上下にたわむことのないよう、必要に応じてちょうど良い長さに切断しましょう。当たり前ですが上り勾配があると給水できません。
実際に使ってみた感想
断水時の生活用水確保という目的で購入しましたが、平時でも庭木や家庭菜園の水やりに使えるので、水道の節約にもなります。酷暑時には家の前の打ち水などにも活躍してくれそうで、普段使いにももってこいです。
わが家では太陽光発電+V2Hも導入しているので、晴れた日は電気を、雨の日には水を、それぞれ貯められるようになりました。
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使う前に知っておきたい注意とデメリット
災害の備えということは…
災害用備蓄としての価値を求めている以上、普段使いで空っぽにしてしまうわけにはいきません。いつ断水になるかわかりませんからね。
そこで普段の使用については、天気予報を見ながら判断することになるでしょう。
デメリット
ここまで良いことばかり書いてきましたが、デメリットもあります。
それはデザイン。色や形によっては庭の雰囲気にマッチしないなど好みの分かれるところかも知れません。また、それなりにかさばるため置き場所を取るという点は注意が必要です。
ただし、デザインについては様々なものが売られているので、お好みのものを選んでみるとよいでしょう。
飲用や調理には使えない
トイレを流したり清掃に使ったりするには問題ありませんが、雨水なので当然飲用水には使えません。
また、水道水と違って消毒薬もないまま長期間貯水したままになるので、肌に直接触れる用途は避けた方が無難です。
購入・設置に使える補助金制度とは?
意外と盲点ですが、多くの自治体では雨水タンクの設置に補助金が出ます。
制度を有する多くの市町村では設置費用の1/2~2/3を補助してくれますから、使わない手はないですね。
購入にあたっては、お住いの市町村に補助制度がないか必ず事前に調べましょう。
こちらが参考になります:
▶️国土交通省 雨水・再生水に関する主な助成制度等一覧表(R6年度調査)
ただし!補助金を得るには条件があります!
【重要】購入前に補助金を申請することを条件にしているところが大多数です。
「購入してから申請」は順序が逆で、補助金が出ない場合があるので必ず事前に調べましょう。詳しくは「〇〇市 雨水タンク 補助金」などで検索してみてください。
他の貯水タンクと比較してみた結果
組み立て式で、バケツの形をしたものもありますが、筆者がコダマ樹脂産業のホームダムを選んだ理由は、やはり品質です。
バケツ型の貯水タンクは4,000~8,000円と安価ですが、ECサイトのレビューでは(外国製品だからでしょうか?)、必要な部品が同梱されていなかった、破損した状態で届けられた、穴が空いていたなどのレビューが目立ちました。

コスト、サイズだけではなく、災害時などいざというときに頼ることの出来る品質を考えると、やはり安心の国産品、この商品に行き着いたというわけです。
まとめ:防災と節水に!雨水タンクは一石二鳥の備え
防災時の備えとして、そして普段から使える便利アイテムとしても雨水貯水タンクはとてもおすすめです。
今回ご紹介した私が使っている商品はこちらです。ぜひチェックしてみてください!
![]() | 価格:10500円 |

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