日頃の備え

《防災のプロ実践》太陽光発電+EV+V2Hで停電対策!暮らしが変わったリアル体験

太陽光発電とか電気自動車って、本当に停電対策になるの?実際に導入した人はどう感じているのか知りたいな

はい、ウチは導入してメリットを感じてますよ
詳しく説明しましょう

わが家では、2023年11月から太陽光発電と電気自動車(EV)を導入、2024年9月からV2H(Vehicle to Home)を導入し、運用しています。
本記事では、これらの組み合わせによる運用の実感について解説します。

結論から言うと、災害に対する安心感が得られた上、環境負荷も低減でき、しかも電気料金も大幅に安くなりました

なお、本記事は広告を含んでいます。太陽光発電、EV、V2Hの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。それではどうぞ!

なぜわが家は太陽光発電を導入したのか?

停電対策

近年は災害が頻発しており、停電への備えに不安を感じていました。

ポータブル電源の導入も検討しましたが、長期にわたる停電対策には容量の大きな蓄電池と、それを充電できる太陽光発電の方が根本的な解決になると考えたのです。

環境への配慮

近年の夏の暑さは酷くなるばかり。エアコン無しでの生活はもはや危険とも言えます。

しかしエアコンを多用することで、ヒートアイランド現象や商用電源由来の二酸化炭素排出が進み、温暖化に拍車をかけてしまう懸念も。
その点、太陽光発電による冷房であれば熱収支は完全にゼロ、二酸化炭素も排出しません。これなら遠慮なく、安心してエアコンを使えます。

蓄電池ではなくEV+V2Hを選んだ理由

家庭用蓄電池とEV+V2Hのどちらが良いのか? 詳しくはこちらの記事でも解説しています:
「太陽光発電×電気自動車×V2H」は停電時に本当に役立つのか?防災のプロの視点から見た災害対策

筆者はEV導入前、1999年製の古い車を所有していました。
愛着はありましたが、維持費も高く、故障も多くなってきていたことに加え、古い車は燃費も悪いし排気ガスによる環境への悪影響も心配です。こうしたことから更新のタイミングでEVを選びました。

ガソリン自動車ではなく、蓄電池でもなくEVを選んだ理由は以下のとおりです:

  • 太陽光発電との相性が良い
  • 家庭用蓄電池よりも容量が大きく、単価も安い
  • 走行時に化石燃料を燃やさず、排気ガスも出さない

わが家の構成

  • 太陽光パネル:発電容量 6.88kW
  • V2H:    充放電電力 6kW未満
  • EV:     電池容量 20kWh

実際に使って分かったこと

災害時の安心感

太陽光発電とV2Hの組み合わせにより、災害時の備えがワンランクアップしたという安心感が得られました。
実際に停電に見舞われたことはまだありませんが、言ってみれば保険のようなものです。

こちらも参考になります:
経済産業省 「再生可能ネルギーとは」

使用電力量(買電)の減少

これらシステムの導入前後で1年間の買電量は以下のように変化しました:

導入前:2649.3kWh
導入後:2117.9kWh

差し引き531.4kWhの削減。これは約20%の削減に相当し、二酸化炭素排出量では約220kgの削減になります。
実はこの数値はV2H導入から半年間のデータなので、1年でデータを取り直すともっと改善するかもしれません。

次に日々の電気使用量をグラフに示します。太陽光発電とV2Hのそれぞれの導入前後で有意な変化があったことがわかります。

冬場は起床時間にエアコンを使用するため電気使用量は大きく増えますが、V2Hを導入した2024年9月を境におよそ半分程度まで買電量が低下しました。

日常生活でのメリット

EVは太陽光で走行エネルギーを確保できるため、走行時には一切有害物質を排出せず、燃料代もかかりません。
体感としては「走る電池」という感覚に近く、環境面でも経済面でも大きなメリットがあります。

その他EVのメリットはこちらの記事をご覧ください:

太陽光発電×電気自動車×V2H」は停電時に本当に役立つのか?防災のプロの視点から見た災害対策

また、暑い夏の日は太陽が照りつけるほどに発電量が大きくなるので、エアコンも遠慮なく使用できます。多少曇っていても真夏であれば1~1.5kW程度は発電してくれるためその分買電量は少なくて済みます。

でコストは実際どうなの??

はい。それはこちらをご覧ください:


【実録】太陽光発電+EV+V2Hの導入コストと経済効果を公開!本当に元は取れるのか?

V2Hの便利な点

V2H導入前のEV充電は、200Vコンセントからの充電で常時2.9kWの電力を消費していました。
しかしこの方法だと、太陽光の発電量を超えた場合はその分が買電となってしまい、天気予報を良く確認しつつ、日射状況を常に気にかけなくてはなりませんでした。

V2Hでは太陽光の発電状況に応じて自動で充電電力を調整してくれるため、無駄な買電が発生しません。
さらに、家の電力需要が優先され、余った電力だけでEVを充電できるのもポイントです。

また、専用アプリを使って発電状況や充放電プログラムの設定、タイマー操作なども可能です。手間なくエコな暮らしが実現できました。

まとめ:災害に強く、毎日も快適に。わが家の防災対策が変えた暮らし

太陽光発電とEV、そしてV2Hを組み合わせた今回の取り組みは、単なる災害対策にとどまりませんでした。
「万が一」の備えであると同時に、「いつもの暮らし」の快適さと安心感をもたらしてくれる存在になったのです。

停電が起きても必要な電力を自給できるという安心感。
夏の暑さにも罪悪感なくエアコンを使える環境へのやさしさ。
日常に寄り添いながら、いざというときに頼れる。そんな“静かな守り”が、わが家に加わりました。

もし今、太陽光発電やV2Hの導入を検討されているなら、まずはご自身の生活に合うかどうかを知ることから始めてみるのがおすすめです。

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あとがき

「でも実際、いくらかかったの?元は取れるの?」
そんな疑問をお持ちの方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください:

【実録】太陽光発電+EV+V2Hの導入コストと経済効果を公開!本当に元は取れるのか?

そもそも太陽光発電は役に立つのか、という基本的な話については、こちらをご覧ください:

「太陽光発電×電気自動車×V2H」は停電時に本当に役立つのか?防災のプロの視点から見た災害対策

ABOUT ME
もげら47
自衛隊で大型輸送ヘリの機長として15年勤務。その間、震災や林野火災など数多くの災害派遣に出動。その後消防防災航空隊に転職し、消防防災ヘリの機長として、10年以上にわたり山岳救助、空中消火活動などに従事。 次いで2年間地方自治体の防災課で防災関連の事務事業を推進するなど、防災一筋の人生。 現在はこうした経験を活かし、防災士ブロガーとして防災関連の情報を発信しています。 【保有資格】 ・防災士 ・事業用操縦士(回転翼機+飛行機) ・航空無線通信士 ・乙種第4類危険物取扱者 ・他
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