どうも!Mogera47です!
自衛隊で15年、防災航空隊で10年、自治体の防災課で2年、と災害対策一筋でやってきた防災士です。
今日紹介する防災本は、アベナオミさんの「マンガでわかる防災のトリセツ」。
防災についての書籍は星の数ほど出版されているし、どれも難しそうので、どれから手を付けてよいかわからないですよね?そういう方はこういう易しいマンガから入っていくのおすすめですよ!
マンガなのでとにかく「わかりやすい」の一言に尽きます。
![]() | マンガでわかる防災のトリセツ【電子書籍】[ アベナオミ(イラスト) ] 価格:1496円 |

書籍情報
- 書 名:マンガでわかる防災のトリセツ
- 著 者:アベナオミ
- 出版社:マイナビ出版
- 著者プロフィール:イラストレーターで3児の母。長男が1歳のときに東日本大震災を経験し、防災に関するイラストとコミックがライフワークの一つ。2016年12月防災士取得。
こんな人におすすめ
- 地震防災について気になっているけど、何から調べたら良いかわからない人
- 防災を勉強したいけど、時間のない人
- 専門用語抜きで防災を調べてみたい人
- 防災初心者
本書の着目ポイント
最初に書いた通り、マンガなのでとても読みやすく、そしてわかりやすいのが最大の特長です。
副題にある通り「今からできる46の対策」が、今すぐできることから復興生活の立て直しまで詳しく丁寧に解説されていて、欲しいページが検索しやすいため、一冊置いておけばいざというときにも役立ちます。
また、著者のアベナオミさんはブログも開設していて、その上他にも著書が多数あります。元々防災に関しては何も知識がなかったようですが、東日本大震災を経て防災の重要性に目覚め、2016年には防災士の資格も取ったとのこと。著者自身の東日本大震災の実体験を生かし、かつ防災について非常に勉強、研究されている様子が伺えます。
ここは注意
なお、本書は主に自宅で行うべき地震防災にポイントを絞っています。
したがって、風水害などの他の災害対策に対しては別途情報を収集し、備えていくことが必要です。
もげら的注目ポイント
- 「人間は地震の揺れだけでは怪我をしない、揺れで動いた『もの』で怪我をする」という表現がありましたが、まさしくその通りと膝を打ちました。
- 備蓄用の水を棚の下において重りにし重心を下げるなど、簡単ですぐにできるアイディアがわかりやすく解説されています。
- 災害時にはゴミ、場合によっては排泄物も自宅内に集積しなくてはならなくなる場合があることを指摘し、非常用トイレは手作りのものではなく専用品を準備するよう助言しています。こうした被災経験に裏打ちされた助言は非常に説得力があります。
- 「防災中毒になって備蓄品を買い込みすぎないように注意、むしろなにもない家の方がよほど安全」との指摘は尤もなことで、防災中級者が陥りやすいワナです。
- 「子供用のおしり拭きは体拭き、布巾、雑巾、お手拭きなど利用価値が高い」というのは、小さな子供がいる被災経験者ならではの視点です。しかし、おしりふきは長期間の備蓄には向かないので、採用する場合はその点は注意したほうが良いでしょう。
- 地震で電子レンジがジャンプして反対側のシンクに入っていた家もあったとの記述を読んで、恥ずかしながらわが家ではそれを見落としていたので直ちにジェルマットで固定しました。気づくことができてよかったです。
- 罹災証明申請のために地震後にすぐ自宅の写真を撮っておくなど、被災者ならではの視点はとても役に立ちます。
まとめ
防災の入口としてうってつけな本書は、イラストも可愛らしくユーモアも散りばめられており、堅苦しい防災の雰囲気をうまく和らげています。しかしそれでいながら、地震防災について重要かつ実用的なポイントはしっかり押さえられており十分に実用的です。
読了には1時間もかかりませんが、一回読んだら終わりにするのではなく、書かれている地震対策を実行していくためのチェックリスト的な使い方もおすすめです。
モゲラの評価:
実用性:★★★★★
読みやすさ:★★★★★
![]() | マンガでわかる防災のトリセツ【電子書籍】[ アベナオミ(イラスト) ] 価格:1496円 |

※この記事で使用している書影は、著作権法第32条に基づき書籍紹介の目的で掲載しています。著作権は著者および出版社に帰属します。
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